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私立ジャスティス学園

話にならない話

欲望

女だったら良かったな。

全身の緊張が解けた後は、いつも思う。
疲労感に満ちた体を彼に預け、目を閉じる。頬にあたる胸が大きく上下し、彼が深く息を吐いたことを知る。
互いに疲れている。
疲れてはいるが、穏やかな気分だ。
自分をとりまく世界を遠くに感じる。日常の雑多な事柄が全て希薄になる。

つい、口にしてしまいそうになる時はこんな時だ。
「お前が女だったらな」

もしそんなことを口にしたなら、彼は当然怒るだろう。怒り、絶望し、それから。
プライドが高くしかも潔癖な彼が、どんな思いで自分に身を任せているかは判っているつもりだ。
その気持ちを推し量るなら、決して口にすべきでないこととは判っている。
判っているが。

「……おい」

彼の声がくぐもって響く。互いを共有していた間から絡みついたままの手で、肩を軽く揺すられる。シーツのたてる衣擦れの音が心地良い。
「どけ……起きろよ」
迷惑そうな声を聞き流し、目を閉じたままでいる。
もう少しこうしていよう。まだ離れずにいたい。もう少し。
彼がまた、ため息をついたのを頬で知る。

……離れたくないなどと思うのは、離れてしまうかもしれないからだ。
彼を失う予感がうっすらと、だが常に意識の中にある。
その予感が、衝動を呼ぶ。祈りにも似た気持ちで、彼の身体に自分の跡を刻む。

もし彼が女であれば、こんな風には思わないかもしれない。
女だったら。
もし彼が女だったら、今以上に抱いているだろうが。
胎内に生命が宿るまで。
その生命が、親である互いを離れさせないだろう。
今のこの、不確かな約束を確かなものに変えるだろう。
彼の身体に自分の跡を刻む、それ以上の確かな結びつきで。衝動ではなく。

我ながら下らないことを考える。
本当だが、下らないことだ。

ロイちんの独り言です。ヤスヒサ氏とよくこんなような話をしています。どんな話だ。
……よく考えたら、これロイ恭でなくてもいいじゃん。名前出てこないし。人物描写全然ないし。それを強引にロイ恭と銘打っているあたりがすでに「話にならない話」にふさわしいというか。
それにしても、こんなロイちんは我ながらどうかと思います。ほんとに下らねえこと考えてんな。子はかすがいとは言いますが、確かに。
あ、これは「without thinking」とは全く別物です。対応したものではありませんのであしからず。

そしてなんと、マンダラとヤスヒサ氏の同志(勝手に同志扱い)、ぼくらのメシアひよ様がこれに対応したお話を書いて下さったですよ。マンダラの思考そのままを昇華したような作品で、マンダラ大満足。
【戴きもの】メニューに展示してますが、下のタイトルからジャンプできるようにしてみました。ぜひご覧下さい。
というか読むべし。

全てが始まる前からずっと。

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